『SMILE』
2004年3月31日、L’Arc~en~Ciel 9枚目のアルバム『SMILE』がCCCD(コピーコントロールCD)として発売されました。
リリース直後のオリコン週間アルバムランキングで週間2位を獲得しています。1位でもおかしくないのですが、同日に宇多田ヒカルがSINGLE COLLECTIONアルバムをリリースしたことから惜しくも首位を逃しました。
収録曲
- 接吻
- READY STEADY GO
- Lover Boy
- Feeling Fine
- Time goes on
- Coming Closer
- 永遠
- REVELATION
- 瞳の住人
- Spirit dreams inside
『SMILE』には先行リリースされた「READY STEADY GO」と「瞳の住人」を含む全10曲が収録されています。
10曲目には2001年にリリースされ『FINAL FANTASY』の主題歌に採用された「Spirit dreams inside-another dream-」のカップリング曲の「Spirit dreams inside」が収録されています。「Spirit dreams inside-another dream-」の全英語歌詞バージョンです。
曲について(作詞 : 作曲、ラルねこの感想)
「接吻」
作詞 : hyde 作曲 : ken
イントロからすでにカッコいい!これまでにない感覚のサビが新鮮。
「READY STEADY GO」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
ポップで弾むような疾走感あふれる曲調。ドラム、ギター、ベースの絡みが最高!
「Lover Boy」
作詞 : ken 作曲 : ken
ダークな雰囲気の曲調。tetsuのベースソロからkenのギター「ピーン」が鳥肌もの!
「Feeling Fine」
作詞 : hyde 作曲 : ken
ken作曲とは思えないポップな曲調。弾むようなメロディーで聴いていて楽しい。
「Time goes on」
作詞 : tetsu 作曲 : tetsu
tetsuのメロディアスなベースとkenのアコースティックギターが絶妙に絡む曲。
「Coming Closer」
作詞 : hyde 作曲 : ken
クラシックロックな曲調。ラストサビに向かってドラム連打からの盛り上がりが最高!
「永遠」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
ロックだがバラードのような壮大な曲調。ゆったりとしているようで重さを感じる曲。
「REVELATION」
作詞 : hyde 作曲 : yukihiro
摩訶不思議なhydeの歌詞とダークで激しいロックのメロディーが最高にカッコいい!
「瞳の住人」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
壮大なオーケストラを思わせるような世界観のバラード。hydeの高音ボイスは驚愕!
「Spirit dreams inside」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
アメリカンロックな曲調で 独特のメロディーラインがカッコいい曲。
『SMILE』も『REAL』同様、hyde、ken、tetsu、yukihiroそれぞれが作曲しています。
どの曲もシングルになってもいいようなカッコいい曲ばかりです。ライブだとさらにカッコよく化ける曲のオンパレード!
タイアップ
2004年3月から台湾のキリンビール「麒麟(生)激暢ビール」のCMソングとして「Feeling Fine」が採用されました。
2004年から中国上海でグリコチョコレート「Mousa」のCMソングとして「瞳の住人」が採用されました。
アルバムレコーディング再開
メンバーの不協和音によりL’Arc~en~Cielは活動を中止してソロ活動をしていました。活動中止期間の状況は『ラルク 2001年 活動休止、ソロ活動』をご覧ください。
2003年3月19日にベストアルバム『The Best of L’Arc〜en〜Ciel』がリリースされ、これを皮切りにL’Arc~en~Cielとしての活動を再開。
2003年6月25日から2年半ぶりにライブ活動も再開していきます。
『SMILE』は『REAL』から約3年7ヶ月ぶりのアルバムです。
2003年7月13日から『SMILE』のレコーディングが本格的に始まります。久しぶりのレコーディングには初期衝動的な楽しさがあったそうです。
kenは活動停止期間中、ソロ活動も行っていましたが、音楽に対して傍観者として楽しんでいたそうです。ラルクの活動についてはどうなるんだろうと思っていたそうですが、活動が再開すると もういい年した4人が集まるんだから今更どう変わるわけでもなくいつもの感じと語っています。
yukihiroは とにかくやりたい、まだまだやれる。ラルクは音楽的な部分で行き詰っていたわけではないし、こんな形で終わるはずない。4人でのレコーディングは新鮮。久しぶりのレコーディングで 楽しげな部分が音に出てるかもと語っています。
hydeは今までのラルクは当然引きずってるけど新たな進化もしているのが音にも出てる。相変わらずな部分はもあるが確実に進化してる。ちゃんと各自を尊重してる部分があると語っています。
アルバムタイトル「スマイル」の意味
アルバムタイトルはhydeが今後のバンド活動への想いも込めて付けています。『SMILE』と付けた理由について、笑顔っていうのが僕の中ですごくポイントが高かった。愛に等しいっていうか。各自ソロをやったことでお互いの良さを再確認したところもあるし、スマイルでありたいって希望もこめてる感じ。笑顔っていうのは僕自身、詞の中でもすごく大切に使うし、一番好きな単語。笑顔って一番素敵な感情だと思うと語っています。
tetsuはアルバムタイトルが『SMILE』になったことに対して、ラルクらしいタイトルで hydeからそういう言葉が出てきたのも嬉しかったと語っています。
kenは すごく納得できたタイトル。レコーディングの雰囲気と歌詞の前向きさが一致して生まれたと思う。前向きに走っていくぜっていう思いと笑顔でいたいよねっていう『SMILE』って言葉 と語っています。
yukihiroは 最初は意外でしたがバンドの空気とか感じてると今はぴったりだなって思える。これからも笑顔でありたいなって思う と語っています。
アルバム『SMILE』のブックレットの写真は、女性写真家であり映画監督でもある蜷川実花さんが撮影しています。
コーラスの変化
ラルクの曲はコーラスが入ることがよくありますが、メンバーがそれぞれソロ活動を行う中で全員がボーカルをしていたこともあり、『SMILE』からはメンバーによるコーラスに大きな変化がみられるようになりました。
hydeは 今はラルクやっててもコーラスとかキレイに出るから気持ちいい。こっちも歌に気合いが入るしすごくいい感じと語っています。
kenは みんなソロやってよかったじゃんって思いますと語っています。
yukihiroは自身が作詞、作曲した「REVELATION」で初めてコーラスを入れました。
L’Arc~en~Cielは一時期活動停止状態ではありましたが、結果的にはそれぞれの音楽性を高め、お互いを尊重し合う良い結果となりました。
メンバーそれぞれが能力が高く独自の世界観を持っていることから、時には合わないことも多いと思いますが、適度な距離感で活動を継続してくれることがファンの願いです。