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ラルク 1997年 活動中止、再開 sakura逮捕から復活までの軌跡

ライブツアーが無事に終了し 更なる活躍が期待されていましたが、1997年2月24日、なんとsakuraが自宅のマンションで覚醒剤7グラムを所持していたところを見つかり覚醒剤取締法違反で現行犯逮捕されてしまいました。L’Arc~en~Cielファンにとってあまりにも衝撃的な出来事です。

L’Arc~en~Ciel 活動中止

sakuraの逮捕

2月27日に裁判所からsakura逮捕の事実が事務所へ行き渡り、メンバーでの緊急ミーティングが行われます。その後 何度もミーティングが行われました。
3月11日に読売新聞朝刊で最初の報道がされ、これを皮切りに夕刊やスポーツ新聞などでもsakura逮捕の報道がされました。
3月29日、前日にsakuraが保釈されたことから 事件後 初めて4人でミーティングを行いました。
4月17日、東京地方裁判所で 第1回公判。
4月18日にファンクラブ・マスコミ・スタッフなどに、今回の事件に関してメンバーの連名でコメントが発表される。
5月1日、sakuraに懲役2年・執行猶予3年の判決が言い渡される。

所属レコード会社、事務所の対応

所属レコード会社キューン・ソニーレコードは「少年少女たちに大きな影響力を持つグループとして、今回の事件をきわめて重大なものと受け止め、慎重に対応していきたい」と緊急対応。
所属事務所デンジャー・クルーも「(残された)3人のメンバーも、スタッフともども今回の件を大変重大に受け止めております。当分の具体的な活動は自粛する方向で考えております」と説明し、批判が殺到する前に素早く活動を自粛しました。

L’Arc~en~Cielの活動中止

sakuraの逮捕により、L’Arc~en~Cielは活動中止を余儀なくされ、その影響は多岐にわたりました。
・3月26日に発売予定だった7枚目シングル「the Fourth Avenue Café」の発売中止。
・これまでのシングルやアルバムの出荷停止 (4月21日に解除)。
・CXのアニメ『るろうに剣士』のテーマ曲のタイアップ中止。
・ラジオ番組「ボンジュール! L’Arc〜en〜Ciel」の放送終了。
・hydeが表紙になった音楽誌の発売中止。
・各音楽雑誌でメンバーが持っていた連載等が休止。
・オフシャル・ブックの『is』絶版。
・4月に予定されていたファンクラブツアー「ハワイ・アン・シエル」の中止。
・夏前に発売予定だったニューシングルのレコーディング延期。
・野外ライブイベントへの出演中止。

メンバーの反応

当時 hydeは「sakuraは変わったヤツだったけど、そんなことをやるくらい弱い人間だったんだなって思った。弱い部分があることは分かってたんだけど、ここまで弱かったとは思わなかった。だから、sakuraに対して悪かったっていう気持ちになりましたね。もっと早く気付いてやれなくてって」と語っています。
tetsuは「解散はいっさい考えなかったし、ここで解散したりすれば、sakuraが悪者になってしまう。今でもsakuraは大切な仲間だから悪者にしたくない」と語っています。
kenは最初の一報を聞いたときに冗談だと思って笑い飛ばしたそうです。しかしkenは「あいつの事を一番わかっているのは自分」と言っていたこともあり、そのショックは計り知れないです。

メンバーのその後

hydeは「sakuraがいなくなって、バンドの火が消えた感じがした。なんか、やる気が起きないっていうか、バンドでは」と語り、メンバーは抜け殻のようになってしまいました。
hydeとtetsuは自宅に引きこもり、『新世紀エヴァンゲリオン』のプラモデルをひたすら作り現実逃避をしていたそうです。
kenは趣味のバイクやビリヤードをしていたそうです。
しかし国内にいては周りからの目や 何かと不自由なことが多いため、1997年5月8日からメンバー3人と 当時のマネージャー2名と一緒にイギリス・ロンドンに渡航。しばらく共同生活をし、気分転換に観光やライブなどに出掛けていたそうです。

L’Arc~en~Ciel 活動再開

このイギリス・ロンドンへの渡航は、多忙を極めていたL’Arc~en~Cielにとって、結果的にリフレッシュとなりました。ドイツにも訪れ新たな曲のイメージができるなど有意義な充電期間となったようです。ドイツ滞在については別記事の ラルクとネコ城 にまとめていますのでぜひご覧ください。帰国後、6月から新曲のレコーディング活動に入ります。
しかしsakuraは自粛中であり、新たなドラマーが必要となりました。
そこで「ZI:KILL」や「DIE IN CRIES」などで活躍していたyukihiroに白羽の矢が立ちます。その頃、yukihiroはどこにも所属していない状況であったため、メンバーからのオファーを承諾し、サポートドラマーとして合流します。
久しぶりに音合わせをしたkenは「自分は本当に音楽しか能が無い人間なんだなって再認識した。他のことやっても充実感が得られない人間なんですよ。バイクに乗っても何かやってても空虚な感じだったし。それよりもいい音楽を聞くと心が癒された。やっぱり自分が素直になれるのはバンドなんだなと気付かされた」と語っています。

「虹」リリース

yukihiroのサポートを受け「虹」のレコーディングと、5枚目のアルバム『HEART』の制作に取り掛かります。
そして1997年10月17日 7枚目のシングル「虹」をリリース。
オリコン週間シングルチャートでは週間3位を記録。L’Arc〜en〜Cielとして初となる週間シングルチャートTOP3入り。オリコン調べでは初動売上枚数は30万枚を突破。累計売上枚数は前作を大幅に超える約72.3万枚を記録しました。
また「虹」は『るろうに剣心 : 明治剣客浪漫譚 維新志士への鎮魂歌』のオープニング曲として採用されました。
「虹」はL’Arc~en~Ciel 公式YouTube から music clip が視聴できます。

sakuraの脱退

1997年11月4日、sakuraはL’Arc〜en〜Cielからの脱退を正式に発表しました。脱退理由は「音楽性の違いのため」と発表されています。

sakuraのドラムは重みと肉体的な力強さがあり、hydeよりもsakuraが好きというファンが大勢いました。そのため、脱退した際、多くのファンがショックを受け 一部ファン離れも起こりました。

とても悲しいことですが、L’Arc~en~Cielは新たな体制で活動をはじめ、そして更に飛躍していくのは、今となっては周知の事実です。私は昔のL’Arc~en~Cielも、今のL’Arc~en~Cielもどちらも大好きです!