『DUNE』
インディーズ時代の1993年4月10日に『DUNE』スペシャルジャケット盤が発売、4月27日に『DUNE』通常盤が発売されました。1993年5月10日付のオリコン週間インディーズアルバムチャートで初の首位を獲得するなど、ファーストアルバムにもかかわらず、完成度の高さと断トツの人気を誇るロックバンドであったことがわかります。
1991年結成から『DUNE』リリースまでの経緯については、別記事の ラルク アルバム『DUNE』の誕生にまとめてあります。
今回は曲の紹介や感想を語りたいと思います
収録曲について
- Shutting from the sky
- Voice
- Taste of love
- Entichers
- Floods of tears
- Dune
- Be destined
- 追憶の情景
- As if in a dream
- 失われた眺め
曲について(作詞 : 作曲、ラルねこの感想)
「Shutting from the sky」
作詞 : hyde 作曲 : L’Arc~en~Ciel
ドラムとギターの音が際立ち爽快感と浮遊感が心地よい曲。
「Voice」
作詞 : hyde 作曲 : ken
リズム感があるギターとhydeの広域ボイスがたまらない曲。
「Taste of love」
作詞 : hyde 作曲 : ken
ベースが特徴的でギターとの絡みがクセになる曲。
「Entichers」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
軽いテンポで不思議なリズムや不協和音的な音もある曲。
「Floods of tears」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
hydeの透明感のある声が最高!インディーズでこの曲は凄い。
「Dune」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
誰もか認める代表曲。疾走感がありhydeの歌声がたまらない曲。
「Be destined」
作詞 : hyde 作曲 : ken
ちょっとダークな雰囲気が漂うテンポの良い曲。
「追憶の情景」
作詞 : hyde 作曲 : L’Arc~en~Ciel
ギターが切なく哀愁のある音を奏でるバラード調の曲。
「As if in a dream」
作詞 : hyde 作曲 : ken
hydeの歌声とギターの美しいコラボレーションが最高!
「失われた眺め」
作詞 : hyde 作曲 : ken
ピアノとhydeの低音ボイスが奏でる美しいバラード曲。
エピソード
『DUNE』はL’Arc〜en〜Cielの記念すべきファーストアルバムであると同時に、L’Arc〜en〜Cielにsakuraが正式加入してから初のアルバムです。
レコーディングについて
sakuraが正式加入してからわずか12日後のアルバムレコーディングがスタートしたことで、sakuraにとっては全曲が新曲の感覚でした。曲や詞の構想を(作者)に聞いて、自分の頭の中で勝手にイメージを作って、その上で自分を出して…とレコーディングに臨みました。sakuraのドラマーとしての才能がうかがえます。
tetsuは、当時のインディーズ時代のバンドとしては レコーディングに十分な時間と予算をかけられたことで、スタジオにてアレンジを煮詰めることができたと語っています。
レコーディングを行うにあたって、大阪を拠点としていたtetsu、hyde、kenは東京都品川区のウィークリーマンションを借りたそうです。その他にも中野新橋や江古田、大塚にも住んでいたことがあるそうです。
東京進出について
インディーズとしては異例の華々しいプロモーションやアルバム発表でしたが、ラルクはこの時点では東京進出は考えておらず、tetsuは、あくまでもベースは大阪。大阪で生まれたバンドだしインディーズで1枚アルバムを出した程度で行くのはどうかと思っていたそうです。
アルバム作成やライブ活動を終えた時に、大阪に住んでいたtetsu、hyde、kenは大阪に帰っていきましたが、当時東京に住んでいたsakuraは3人についていき、一時期 tetsuの部屋に居候していました。
L’Arc~en~Cielのこだわり
L’Arc〜en〜Cielは『DUNE』を発表するまで あえてデモテープを販売しない方針で、一度制作したファーストアルバムも「仕上がりに納得できない」という理由でお蔵入りにするなど「極力納得できるようなかたちで音源をリリースしたい」という意志を貫いていました。
ラルクファンなら、ドLなら『DUNE』の素晴らしさを共感してくれていると思います。インディーズ時代であるにも関わらずファーストアルバムがこの完成度とは驚きです。
L’Arc~en~Ciel 公式YouTube から「Dune」「Floods Of tears」「As if in a dream」の music clip が視聴できます。
hydeの性別を越えた美しさと、今とはイメージが全く違うtetsu、この頃から天才的なギターテクニックを見せながらも初々しさが残るken、ワイルドで独特の雰囲気を持つsakura。
映像はいかにもインディーズっぽく手作り感満載ですが、その当時のL’Arc~en~Cielの姿や雰囲気を感じてもらえたらいいなと思います。