1998年だけでシングルを7曲、1999年4月、6月にシングルを2曲リリース。
7月1日、L’Arc~en~Ciel6枚目、7枚目のアルバム『ark』『ray』が 2枚同時発売されました。『ark』については ラルク アルバム『ark』 をご覧ください。
『ray』
リリース直後のオリコン週間アルバムランキングで同時発売の『ark』に次いで週間2位を獲得、2週連続で週間2位を獲得しています。アルバムとしては通算4作目のミリオンセラーを達成。同日に発売した『ray』と共に累計売上でダブルミリオンも達成しています。7月度のオリコン月間アルバムチャートでは、前作に引き続き月間首位を獲得。同年度のオリコン年間アルバムチャートでは年間7位を記録しています。『ark』『ray』あわせて200万枚以上を売り上げ、最終的には600万枚を超えるビッグセールスを記録しています。
収録曲
- 死の灰
- It’s the end
- HONEY
- Sell my Soul
- snow drop [ray mix]
- L’heure
- 花葬
- 浸食 -lose control-
- trick
- いばらの涙
- the silver shining
1998年7月にリリースされたシングル「HONEY」、「花葬」、「浸食 -lose control-」、10月にリリースされたシングル「snow drop」を含む全11曲が収録されています。
曲について(作詞 : 作曲、ラルねこの感想)
「死の灰」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
tetsuには珍しくダークで排他的な曲調。ギターが印象的な曲。
「It’s the end」
作詞 : hyde 作曲 : ken
タンバリンンの音が印象的な テンポがよく疾走感のある曲。
「HONEY」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
激しいギターとhydeの甘い歌声とメロディーが心地よく気分が上がる曲。
「Sell my Soul」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
ピアノで始まる ゆったりとしたマットな質感の曲。
「snow drop [ray mix]」
作詞 : hyde 作曲 : tetsu
ドラムの音がポンポコ可愛く ギターが爽やかで疾走感のある曲。
「L’heure」
作詞 : yukihiro 作曲 : yukihiro
単調でゆっくりしたメロディーと謎の男女のセリフが印象的な曲。
「花葬」
作詞 : hyde 作曲 : ken
激しくダークな雰囲気。妖艶で美しくも幻想的な浮遊感のある曲。
「浸食 -lose control-」
作詞 : hyde 作曲 : ken
ダークで激しく 不安定さ緩急のあるメロディーがクセになる曲。
「trick」
作詞 : yukihiro 作曲 : yukihiro
キャッチーで激しいメロディーで最高に気分が上がる曲。
「いばらの涙」
作詞 : hyde 作曲 : hyde
美しいギターフレーズから壮大で激しく盛り上がっていく曲。
「the silver shining」
作詞 : hyde 作曲 : ken
シンセサイザーが印象的な 透明感 浮遊感を感じるバラード曲。
2枚同時発売
アルバムの2作同時発売は音楽業界で非常に珍しく『ark』『ray』2枚同時リリースについてはtetsuの提案です。最初は反対されると思っていましたが、シングル曲がたくさん出ていたことやメンバーからも曲が上がってくることから2枚にバランスよく振り分けようということになりました。
曲の振り分け
『ark』『ray』あわせて22曲になりますが、どの曲をどちらのアルバムに入れるか、曲順をどうするかについて大変苦労し最終的に決まるまで3日もかかりました。メンバーそれぞれこだわりがあり、特にtetsuとkenは考え方に違いがあり、かなり難航したそうです。kenいわく「最後は、24時間曲順決め大会みたいな感じになって、最終的には冷静な人がひとりもいなかったんですよ。ちょっとずつみんな壊れて、半笑いしてるような状態」と相当苦労した様子がうかがえます。
プロデューサーから見たラルクの凄さ
共同プロデューサーの岡野ハジメは、レコーディングの前に行われた選曲会議に立ち会っています。メンバーが今回アルバムになった22曲以外にかなりの数曲を出してきており、それを聴いたところ「これをボツにしたの? その辺のバンドだったら表題曲にできるよ」と思える曲も多く、「このバンドは、曲のクオリティが全然違う」と思った。「なるほどね。成功するバンドというのは、こういうことなのか…」と思ったと語っています。ファンとしてはボツになった曲もぜひ聴いてみたいですね。
アジア7ヶ国でリリース
『ark』は日本を含むアジア7ヶ国と地域(日本、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン)で同時リリースされてます。ライブ終了後の1999年9月10日にタイ、9月14日に香港、9月16日に台湾でプロモーション活動を実施しています。
全員が作詞や作曲できる
L’Arc~en~Cielは基本的にhydeが作詞をすることが多いのですが、『ark』『ray』の特徴として4人それぞれが作曲した楽曲が入っていて、すべてのメンバーに作曲クレジットが付いた最初のアルバムとなっています。
作曲をすることが多いkenはアルバム2枚でも無理なく制作に取り組めたようです。hydeやtetsu、yukihiroも作曲しており 、L’Arc〜en〜Cielとしてはいいバランスで曲をチョイスできたと語っています。
『ray』の意味
『ray』を和訳すると『光線・光』になります。これまでアルバムタイトルはほとんどの歌詞を手掛けるhydeが付けていますが、『ray』についてはメンバー全員で相談して決めています。同時発売の『ark』は「箱舟」という意味であり、2枚合わせて『箱船に乗って光のあるほうへ向かおう』という想いを表しているそうです。hydeは「『ark』は旅立ちのアルバムで『ray』は光の世界で楽しんでもらうってのがあればいいかなって。なんとなく思っていた」と語っています。
ジャケットは、アートデザイナーのモート・シナベルが手掛けており、メンバーの顔を点と線で描いたデザインとなっています。
タイアップ
「It’s the end」はPlayStation用ゲームソフト『グランディア』のCMイメージソングとして採用されました。
「HONEY」はTBSのスポーツ番組『スーパーサッカー』のエンディングテーマに採用。またラルク出演の「NTTパーソナル関西」のCMソングに採用されました。2016年になってからTOKYO MX系列・BS11系列で放送されたテレビアニメ『ReLIFE』の第4話エンディングテーマに採用されました。
「snow drop 」はフジテレビのテレビドラマ『走れ公務員!POLICE WOMAN』主題歌として採用されました。
「花葬」はテレビ朝日の情報バラエティー番組『真相究明!噂のファイル』のエンディングテーマとして採用されました。
「浸食 -lose control-」はトライスターピクチャーズ東宝配給映画『GODZILLA』の挿入曲として採用されました。
「trick」はツーカーセルラー東京・東海の『EZweb誕生キャンペーン』CMイメージソングとして採用されました。
「いばらの涙」はテレビ朝日のドラマ『青い鳥症候群』のテーマソングとして採用されました。
『ray』だけでも7曲もタイアップがあるとは驚きですね。同時発売の『ark』と『ray』合わせると合計11曲も採用されています。